
バイヤー
神谷 真太郎
トゥモローランド 名古屋ラシック店、丸の内店でショップスタッフを経験した後にメンズドレスバイイング担当へ。洋服の奥深さを追求中。
2013.08.08
Franco Minucci Regimental Stripe Sette Pieghe
ロイヤルベビー誕生に沸く英国ですが...
春夏シーズンに引き続き「英国」というキーワードは強く、大きなトレンドが感じにくいとされているドレスクラシックでは、様々なブランドが様々な解釈で「英国」を感じられるようなコレクションを発表しています。
私たちが普段着ている洋服、特にスーツなどのドレススタイルは英国の貴族文化が発祥と言われています。
原点回帰と言ったほうが、理にかなっているかもしれません。
そんな中、今回は「Franco Minucci Regimental Stripe Sette Pieghe」(フランコ・ミヌッチ レジメンタルストライプ セッテピエゲ)をご紹介させていただきます。
イタリア随一の洒落もので有名なフランコ・ミヌッチ氏をご存じの方も多いと思います。
セッテピエゲとは、イタリア語で「7回折りたたむ」という意味のネクタイで、その名の通り、1枚の生地を7回折りたたみ、ネクタイの形に成形しています。
セッテピエゲはミヌッチ氏が生み出したとされるネクタイの仕様であり、彼が最も得意としている仕様でもあります。
そこで今回仕込んだのが、こちらのセッテピエゲのレジメンタルシリーズです。
昨今のクールビズなどで、「ネクタイ」というアイテムがビジネスの習慣というよりも「趣向品」に近いアイテムになってきていることは、皆さんも感じられていると思います。
そして、ここ数シーズンのネクタイの流れを見てきて、ネクタイを絞めてかっこよく、かつ軽やかに見せるために...と考え、ミヌッチ氏が得意とするセッテピエゲに行きつきました。
では、なぜレジメンタルシリーズかと言いますと...
ネクタイという最も自分を表現できるアイテムに、最近の英国トレンドを踏まえた、何かそれだけで変化が現れるようなエッセンスを入れたかったからです。
また、ミヌッチ氏自身のコレクションでもレジメンタルは良く目にすると思いますが、レジメンタルとセッテピエゲとのマッチングが非常に良く、今まで様々なレジメンタルのネクタイをされてきた方でも気に入っていただけるのではないでしょうか。
長きにわたるお付き合い、そして取り組みをしてきたミヌッチ氏のネクタイの評判と実績が伴い、今回のシリーズにいたりました。
ここで、「レジメンタル」にまつわるお話しをひとつ。
レジメンタル...レジメント(regiment)とは「連隊」の意味で、16世紀頃の英国連隊のことを指すそうです。
連隊はそれぞれ独自の旗を持っており、そこで使われていた伝統的な連隊旗をモチーフにした柄を、レジメンタル・ストライプ(Regimental stripe)と呼ばれました。
19世紀にこの連隊旗の色をネクタイにして、退役軍人や将校のクラブで締めたのが始まりとされ、デザインや色によってひと目で所属する隊が分かる様になっていました。
それが学校や様々な社交クラブなどでそれぞれのイメージカラーを用いたストライプ柄が広まり、やがて一般的なファッションとして定着していったそうです。
その際に用いられていたストライプは、向かって右上から左下に45度下がるストライプであり、この場合のレジメンタル・ストライプのことを、伝統的で正統な「レジメンタル」というそうです。
生地にも工夫をしました。
「ダブルジャカード」という織り方をしており、簡単に言うと「両A面」のような生地です。
また特殊な旧織機を使用して生地を織っているため、非常に高密度であり、素材にハリがあります。
つまり結んだ時のノット、ディンプルがきれいにできます。
セッテピエゲにはその形状ゆえに、オンス(シルクの密度を表す単位)が軽くて華奢な生地を良く使うのですが、甘い素材感だとノット(結び目)がすぐ緩んでくることがあり、経験された方も多いと思います。
しかし、このダブルジャカードはコシのある生地に仕上がっていますので、絞め心地が抜群です。
まさに究極のネクタイだと思います。
トレンドである英国の要素を取り入れたセッテピエゲ。
先述の「趣向品」という意味でも、ネクタイに飽きてしまった方にもぜひ。
スペシャルなネクタイを絞めて、ぜひ気分を盛り上げていただきたいです。
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